令和元年6月19日、本市において6月定例月議会が開催された。この中で市長や議員らが人口減少や医療従事者の確保策、さらには地域活性化に関する議題について幅広く議論を交わした。
最初の議題では、人口減少が地域の持続的な発展に影響を及ぼす懸念が示された。具体的な数値として、根室市の人口が2040年には約1万人にまで減少するとの見通しが専門機関から示された。その要因としては、若者の流出が挙げられ、高齢者の生活環境も大きな課題である。また、特にサケ・マス漁業に関わる政策変更が地域経済に与えた影響の大きさが強調された。市長は「人口減少対策は急務であり、地域の魅力を維持するための施策を継続的に検討する」と述べ、地域資源の有効活用を訴えた。
次に、空き家の扱いについても議論が行われた。根室市は多数の空き家が存在し、これを地域資源として活用する方策を提案。特に、地元出身者の定住促進につながる施策が求められている。市長は空き家を生かした住環境の整備について、「地域コミュニティが生き残るための重要な施策であると考えている」とした。
さらに、外国人技能実習生に関する話題も挙がった。市内にいる約200名のベトナムからの実習生をどのように受け入れているか、その労働環境や住居条件整備の重要性を強調した。ベトナム大使との会談で「根室の住環境と労働市場の整備状況は彼らにとって大きなポイント」と述べ、地域教育機関との連携強化が必要であることを示した。
また、医療従事者の住環境や待遇改善についても言及された。市内の医療従事者が快適に働くためには、居住環境を整えることが重要で、これを市が主体となって支援しなければならないと示唆した。
最後に、市民参加型の地域活性化の取り組みについて、その意義が強調され、市民団体との連携促進が今後の施策に欠かせないと市長は結論づけた。今回の議会は、地域の未来を見据えた重要な議論の場となった。