令和3年3月12日、根室市議会は3月定例月議会を開催し、一般質問や議案の審議が行われた。議題では特に高齢者福祉施策や教育問題が中心となり、耳目を集める議論が展開された。
初めに、橋本竜一議員が高齢者福祉施策について質問を行った。コロナ禍による健康面への影響や、高齢者の外出支援策について、具体的に市の現状と今後の方針を問いただした。市長の石垣雅敏氏は、外出控えによる身体活動の減少や健康リスクへの懸念を示した。市ではフレイル予防及び健康体操に関する啓発に努めていると強調した。
続いて、教育環境の整備についての質問には、教育委員会教育長の寺脇文康氏が答えた。働き方改革が進む中、業務改善計画が今年度で終了することを明言し、今後の改善方策を示す必要があると述べた。さらに、新型コロナウイルスの影響による教育環境の変化についても説明し、教育の質の維持に向けた取り組みが求められるとした。
議論が進む中、市立根室病院の医師の働き方改革への対応についても取り上げられた。医療事務長の加美山勝政氏は、2024年度に施行される医師の時間外労働の上限規制に関する準備が進められていることを指摘した。また、患者数の動向やリモート面会の導入に関する意見も交わされた。
議会では予算案についても具体的な議論があり、根室市のワクチン接種事業に関する質疑も行われた。市では迅速かつ適切なワクチン接種が行われるよう調整を進めていると報告されたが、今後の感染状況によりフレキシブルに対応することが求められる。さらに新たに採用されるコールセンターの役割についても詳しく説明された。
議長は市民の意見を聞くための場の設置や、ワクチン接種のスケジュールに関する透明性確保を要望し、議会のさらなる活性化を図るよう意識が高まった。議会は一連の質疑を通じ、根室市が抱える問題に対する理解を深める貴重な機会となった。