令和5年4月13日、根室市議会は緊急議会を開催し、3つの議案が審議された。
議案第53号では、令和5年度の一般会計補正予算について説明が行われ、原油価格や物価の高騰による対策が主なテーマとなった。財政課長の中野誠氏は、補正予算が2億3,426万円の追加案であることを伝えた。この中には、新型コロナウイルスワクチン接種にかかる経費が約1億3,851万円含まれ、対象は約9,000人に及ぶという。
議長の田塚不二男氏は、この補正予算の必要性を強調し、市民生活を支えることが重要だと述べた。また、農業や水産業への支援内容も説明され、特に農業用水使用料の免除も議題となった。これに対して、本田俊治議員は、水道料金の減免措置の理由、それに伴う財源の取り扱いについて質問を行った。
建設水道部長の伊東英輔氏は、昨年10月から6か月間の水道料金の減免が続いており、市民からの要望があったことを受けてこの措置を継続する意義を説明した。また、今後の財源確保や市の支援策についても話が及び、必要な対策を講じていく考えを示した。
議案第54号および第55号は、農業および水道事業に関する特別会計の補正予算であり、これらも原油価格高騰対策に関連している。伊東氏はこれらの補正が農業用水や水道料金の減免に資することを伝えた。
最後に、出席者からは水産研究所における火災事故についての経過報告も行われ、異常加熱に至った経緯が説明された。水産経済部長の藤田隆人氏は、迅速な対応により深刻な影響がなかったことを述べるとともに、再発防止への取り組みも表明した。
この日の議会は、経済的な困難を抱える市民に向けた支援策が重要であることを再確認する場となった。根室市は引き続き地域の経済対策を進めていく意向を示し、全議案は原案通り可決された。