令和4年1月20日、根室市議会において新型コロナウイルス感染症対策を中心とした緊急議会が開かれた。
今回の議会では、新型コロナウイルスの急速な感染拡大に伴う対応策が最優先事項として議論された。石垣雅敏市長は、オミクロン株による感染拡大が深刻であり、北海道での感染者数が過去最多を記録していることを挙げ、「非常事態下にある」と述べた。市は公共施設の休館を決定し、市民に協力を呼びかける姿勢を強調した。
さらに、ふるさと納税の2021年の受入れ実績についても報告があった。市長によると、昨年の受入れ件数は79万6,700件、金額にして148億5,100万円に達し、前年に比べて1.2倍の増加を示した。この数字は市民の信用と関係者の努力の結果であり、継続的な寄附による成長が期待される。
本日議題となっているのは、議案第1号、令和3年度根室市一般会計補正予算(第10号)である。伊東英輔財政課長が補正内容を説明し、国の第3次補正に伴う住民税非課税世帯への臨時特別給付金や、ふるさと納税寄附者への返礼品贈呈経費が含まれることを明らかにした。今回の補正は歳入歳出にそれぞれ83億2,622万1,000円を追加するもので、総額は457億2,689万9,000円となる。
また、議案に関する質疑では、ふるさと納税の返礼品の価格設定や、その管理体制についても確認がなされた。本田俊治議員は、他都市の事例を踏まえ、根室市の透明性がいかに確保されているかを慎重に議論し、厳格な運用を求める声が上がった。特に返礼品に関する経費が予算の30%を下回るよう管理し、また、ポータルサイトの利用手数料についても透明性が重要であると強調した。
市民福祉部長は、新型コロナウイルス関連の臨時特別給付金の給付方法についての説明を行った。住民税非課税世帯にプッシュ型で現金を支給することを明言し、漏れのない支給を実施するための事前準備を進めることが確認された。
本日、議案第1号は原案の通り可決された。根室市では今後も新型コロナウイルスの影響を受けた支援策を重視しながら、地域の振興を図る方針を堅持する考えが示された。