令和4年10月26日に開催された根室市議会では、北方領土問題や文化財の保存など、重要なテーマについての質問が行われた。
初めに、北方領土問題について、代表質問を行った会派大地の遠藤輝宣氏は、政府要請の内容に焦点を当てた。当際、ロシアのウクライナ侵攻などの影響で、北方領土問題が置き去りにされていると指摘し、さらなる関心を喚起する必要性を強調した。
この問題に対して、石垣市長は、「3年ぶりのアピール行動を通じて、政府に対し、ウクライナ情勢が終息し、北方領土問題の解決に向けた交渉再開を強く要請する考えである」と述べ、今後の取り組みを示唆した。
次に、有形登録文化財である根室国後間海底電信線陸揚げ庫の今後の取組についての質問があり、遠藤氏は保存活動の重要性を強調し、その取り組みに敬意を表した。市長は、今年度のコンクリート劣化調査を含め、陸揚げ庫が有する歴史的価値を広めるプロモーション動画作成を進めているとした。
また、老朽化した福祉施設の建て替えに関する質問も提起された。遠藤氏は、光洋町に位置する老人福祉センターが昭和47年に設立されたことに触れ、建て替え要望の重要性を強調した。市長は、社会情勢を考慮し、人口減少に伴う公共施設のあり方の見直しが必要であるとの考えを示した。
さらに、バス路線のない地域、特に落石方面の運行の可能性についても議論された。育成交通の空白地をなくす提案として、デマンド交通の導入を促進する必要性が浮き彫りとなった。市長は、「地域の交通ニーズを把握し、持続可能な交通インフラを整えることが重要だ」との旨を述べた。
最後に、北斗小学校の状況についても言及された。鈴木氏は、校舎の老朽化が進んでいることから、早急な対応が求められると訴え、教育環境の改善を求めた。石垣市長は、教育委員会と連携し、新しい教育形態への移行を視野に、地域住民の意見を聞きながら適正配置計画を進める意向を示した。