令和5年6月21日、根室市議会では令和5年6月定例月議会において、様々な議題が取り上げられた。特に注目されたのは、陸揚庫の今後の取り組みと地域公共交通計画の概要である。
まず、作業が進められる陸揚庫に関して、遠藤 輝宣議員はその保存と活用の取り組みについて質問した。陸揚庫は登録有形文化財にも指定されており、保存に向けた具体的な整備方針や財源を含む課題への対応が求められている。石垣 雅敏市長は、陸揚庫の劣化を防ぐために最優先で覆い屋などの保護措置を検討し、概算で2億から3億円の予算が必要になる見込みと指摘した。さらには外部からの予算要求についても言及し、外務省や内閣府に対する支援の呼びかけが必要との意見が示された。
次に火葬場の運営に関連する質問では、職員の労働環境の改善が議題となり、石垣市長は職員増員を進めたことで労働環境が少しでも改善されるよう努力していく意向を示した。また、火葬件数の増加に伴い、今後の火葬炉の運用状況を把握し、必要な改修計画を立てることも重要であるとの認識を示した。
地域公共交通計画では、鈴木 一彦議員が根室市地域公共交通計画について質問した。石垣市長は、持続可能な公共交通拡充のために新たな交通手段導入を検討していると述べ、交通弱者支援も重要であることを強調した。この計画ではAIデマンド交通の導入や無償化政策が挙げられ、高齢者の移動の円滑化に寄与することを目指す。この新計画の取り組みにより、交通空白地解消が期待される。
インクルーシブ教育についても取り上げられ、波岸 克泰教育長が花咲港小学校におけるインクルーシブ教育の意義を説明した。この取り組みは、多様性を尊重し共生社会を目指すものであり、今後も地域との連携を強化する方針である。
このように、根室市議会では地域の文化財、交通、教育、医療に関しての具体的な議論が進められており、行政の透明性と市民サービスの向上が重要なテーマとして議論されている。今後もこれらの施策が進むことが期待されている。