令和3年10月5日、根室市議会は定例月議会を開催した。市政に関する一般質問が行われ、特に新型コロナウイルス感染症対策に関する議論が目立った。市町村の責任の下、職員が感染者発生時にも市民生活を維持するための対応マニュアルを作成したことが報告された。このマニュアルは予防対策の徹底に加え、感染者が発生した場合の業務継続に関する指針を提供するものであり、職員に周知徹底されると説明された。この件について市長は、「平常時からの備えこそが肝要」と述べ、状況に応じた対策を適宜見直す必要性を強調した。
旧柏陵中学校跡地の利活用も重要なテーマである。この跡地は運動公園に隣接しており、地域の要望として利活用計画が期待されている。教育長は、教育財産の用途廃止後、全庁的な協議を通じてその方向性を示していくことを確認した。市民の意見を反映した形で具体的な計画が進められることが期待される。
また、仮称「根室市総合体育館」の建設計画が進行中で、市民へ向けての意向調査が行われる方針が示された。市長は、教育委員会等との連携を図りつつ、建設候補地を絞り込むための情報収集にも注力する考えを示した。この整備の背景には、市民からの強い要望があり、利用ニーズが反映される必要があることが強調された。
議会では高齢者福祉に関する進捗状況も議題に上がった。地域包括ケアシステムの構築については、医療、福祉、介護が連携し、地域のニーズに応じた体制づくりが進められているとのこと。この中で、地域の高齢者が積極的に参加できるような政策が求められている。高齢者の生きがいづくりの観点からも、支援を強化しつつ、生活環境を整備していく必要性が議論された。市長は、関係機関と協力しながら、若者から高齢者まで地域全体で支え合えるシステムを目指すと述べた。
次回の議会では、特に新型コロナウイルス関連の施策が継続される見通しであり、議員からの要望を踏まえ、感染防止に留意した施策を進めていく方針が示された。効率的な行動が求められる中、地域の実情に即した柔軟な対応が今後の焦点となりそうである。