令和3年根室市議会の12月緊急議会が、12月3日に開催された。
今回の議題として、北方領土返還要求に関する行政報告と、令和3年度の一般会計補正予算が挙げられた。
まず、石垣雅敏市長は、北方領土返還を求める中央アピール行動の実施内容について報告した。
石垣市長は「昨年に続きアピール行進は中止したが、代わりに新宿駅にて北方領土パネル展を実施し、多くの人々に関心を持ってもらった」と述べた。その参加者数は3日間で1万5,000人を超え、広く北方領土問題の認知度を高める結果となった。
市長はまた、岸田内閣総理大臣との面会時に、元島民の年齢やコロナ禍における外交交渉の困難さを訴えた。
その上で、「早期解決に向け、外交交渉を強化してほしいと要請したところ、岸田総理からはこの問題に真摯に取り組むとの回答を得た」と強調した。
続いて、財政課長の伊東英輔氏が、議案第86号である令和3年度の一般会計補正予算(第7号)について説明を行った。
補正予算の額は1億5,839万円で、総額は283億9,067万5,000円になる。
特に、子育て世帯への臨時特別給付金の早期支給に関連する経費が含まれている。
本田俊治議員は、この補正が新型コロナウイルスの影響を受けた子育て世帯の支援策であることを確認した。
市民福祉部長の齋藤博士氏は、支給に向けたシステム改修の必要性や、そのスケジュールを説明し、「年内に支給を進める」と述べた。
また、申請方法や対象者の押し付けについても言及し、高校生や新生児の支援策について周知活動を強化する意向を示した。
議案の討論後、補正予算は原案通り可決された。
これにより、今後の子育て世帯への更なる支援が期待される。
緊急議会は今回をもって終了し、田塚不二男議長は休会を宣言した。