神石高原町議会の令和4年第3回定例会が6月15日に開催され、町長の入江 嘉則氏は冒頭の挨拶で新型コロナウイルス感染症対策の進捗と、地域活性化に向けた取り組みを報告した。
感染症対策においては、国内の感染者数が減少傾向にあることを受け、地域の会合や行事が徐々に再開されているとし、4回目のワクチン接種の通知を行い、接種を促進していくと述べた。さらに、5月に行われた岸田首相とバイデン大統領のワーキングランチで神石牛が提供されたことを引き合いに出し、地域特産品の普及に向けた取り組みを強調した。
議事の中では、久保田 龍泉議員が農業振興策について質問し、特に堆肥購入補助の廃止について反発が強まっており、農家の経営に与える影響の大きさを訴えた。入江町長は、補助金見直しの理由を説明する中で、地域の基幹産業である農林業に対して今後も柔軟に対応すると約束しながら、補正予算編成の可能性を示唆した。
また、道の駅の経営状況についても言及があり、艦隊としての課題が多く、特に百彩館の売上が減少している問題が取り上げられた。入江町長は、百彩館の今後も地域活性化および若者のアイデアを反映して再構築していく考えを示した。
次に、有害鳥獣処理対策についての報告があり、小畠地区へのジビエ処理施設の設置が進められていることが説明された。猟友会への説明会も行われており、さらなる啓発と連携を重要視することが確認された。
最後に、子育て支援について町長は、今後も子育てに優しい地域作りを目指し、様々な支援策を展開していく意志を示したが、無償化の復活については否定的な見解を示した。特に今年度は、地域の食材を活用した学校給食の推進や、子ども食堂の運営を見直す考えがあることを明らかにした。これにより、本町は今後も地域の実情に応じた柔軟な政策を追求していく方針を明確にした。