令和4年第1回神石高原町議会定例会が開催され、各議案が審議された。主要な議案の一つである令和4年度一般会計予算は、118億3000万円の規模で組まれた。
この予算案に対し、林憲志議員は反対討論を行った。特に、農林業の分野における補助金カットについて取り上げ、牛ふん堆肥の補助金が削減されることで生産者の負担が増加する懸念を示した。林議員は、「生産者の意見に耳を傾けるべき」と強調した。
デジタル化に関しても意見が交わされた。林議員は、マイナンバーカードによる証明書のコンビニ発行が地域に合わないとの見解を示し、「デジタル化が逆に地域間格差を広げる要因になる」と警鐘を鳴らした。
反対の意見に対して、賛成討論を行った横山素子議員は、予算案を「安心と幸せを目指すもの」と評価した。具体的には、デジタルトランスフォーメーションを主軸に据え、未来を担う子どもたちへの支援が継続されている点を強調した。
また、国民健康保険特別会計予算についても質疑が行われ、高所得者層の負担増と中間層の減少について議論された。この質疑に対し、住民課長の内藤佳治は、「国保会計の維持のための増加幅が緩やかであると理解してほしい」と述べた。
後期高齢者医療に関する質疑では、医療費の窓口負担が2倍になることが影響する人数についても説明がなされた。これに対して林議員は、負担増が高齢者に与える影響を懸念した。
最後に、全議案は原案通り可決され、入江町長は「議会での議論を受けて予算を執行し、町の未来を創造するために全力を尽くす」と挨拶を述べた。議会閉会の際、寄定副議長が議長を代理して進行し、無事に議会が終了したことに感謝が表明された。