令和5年9月11日、定例会が開催され、大野市の喫緊の課題が議論された。
特に、和泉診療所における歯科診療の存続問題は、多くの関心を集めている。
日本共産党の野村勝人議員は、診療所設置条例の改正について疑問を呈した。
この改正案は、歯科診療を廃止することを目的としており、周辺地域の交通不便を考慮しない早急な廃止は問題だと指摘した。
野村議員は、「市街地の歯科医院に通院するための移動手段が依然として未整備のため、廃止は地域住民に非常に困難な状況を強いる」と指摘した。
また、人口減少と高齢化が進む中で、市民生活を如何に確保するかも重要な課題となっている。
議員は特に高齢者や独居世帯者に焦点を当て、移動手段の確保が急務であると強調した。
高齢者の生活の質を改善するためには、公共交通の機能向上が不可欠だ。
さらに、地下水の持続可能な利用についても議論された。
今年の夏、降雨量が少ない中で地下水維持ができた理由と、その変動要因について、環境・水循環課長がデータに基づき説明した。
梅林厚子議員は、地下水を長期的に守るために、次世代の若者に対する意見聴取が重要であると述べた。
また、将来的な水価の適正化についても検討が必要だと主張し、さらに具体的な施策を提案した。
このように、今回の定例会では、市民へのサービス向上、特に医療や交通、環境への取り組みが重要視された。
市は、人口減少や高齢化の進行を踏まえ、持続可能な地域づくりに向けた方策を今後も積極的に進めていくことが求められている。