令和5年3月24日、大野市にて第433回定例会が開かれ、各種議案が審議された。特に注目されたのは令和5年度大野市一般会計予算案である。
くらし産業常任委員会の白崎貴之君は、この予算案において地域で支える越美北線事業が重要な役割を果たすと指摘した。この事業は、九頭竜紅葉まつり等の際に無料の臨時列車を運行し、地域への観光客誘致を目指すものである。理事者は、昨年度におけるツアーの好評を受けて、新年度は民間事業者による商品化が進むと述べ、地域活性化への期待感を表明した。
また、地域おこし協力隊事業についても議論が交わされた。白崎君は、市内に定住した隊員の経験を踏まえ、定住促進には就業場所が鍵であると強調した。本市での隊員の活動が地域の活性化に寄与することが重要であり、就業に関する支援が必要である。理事者は、定住を希望する隊員への支援策を考慮していると回答した。
さらに、特産作物ブランド力強化事業についても触れられた。これは、特産作物の生産に必要な機械整備や省力化のための補助を行う事業で、サトイモの疫病対策に関する取り組みについても言及された。理事者は、確立された防除方法を踏まえ、今後も県やJAと連携して情報交換を重視する必要があると述べた。
九頭竜保養の里についての管理運営経費も質疑された。新しい指定管理者による管理が始まる中、過去の撤退事例を教訓に、今後は経営状況を常に把握し、適切な手立てを講じる必要がある。理事者はその重要性を強調した。
今回の会議ではまた、議案第28号にあたる大野市麻那姫湖青少年旅行村設置条例等の一部改正案が提出された。野村勝人君は、この改正に対する異議を唱え、料金引き上げが子育て世代に悪影響を及ぼす可能性を指摘し、特に子ども向け料金の負担を懸念した。理事者は、安価な料金設定を検討する意向を示し、利用促進に努める姿勢を示した。
このように多岐にわたる議題が討議され、各議案が満場一致で可決された。今後の施策が地域の活性化につながることが期待される。