令和5年6月8日のいすみ市議会定例会において、議員から市税滞納者の供託金についての指摘があった。特に、過去の選挙で供託金を長期的に滞納している候補者が差し押さえられない事例が問題視された。都内の議会でも議論が交わされる中、市では徴税義務の重要性を強調した。
税務課の新井吉光課長は、この問題に関して、市税滞納者への対応が市税法に基づいて厳しく行われているとし、供託金が差し押さえられなかったことについて、「合理的な裁量に委ねられている」と説明した。この問題は、今後の選挙候補者に与える影響が懸念され、住民の信頼を損ないかねない状況が続いている。
この日の議題では、高齢者支援に関する議論も展開された。特に、高齢者が抱える買物や交通手段に関する課題について、山口朋子議員が市民からのアンケート結果をもとに提案した。多くの高齢者が交通手段としての市民のりあいタクシーの利用を希望しているが、それに対する不満が散見されていることが示された。
高齢者支援では、丸眞弓美健康高齢者支援課長が、買物や移動における負担軽減策を検討していることを強調した。他にも、介護支援、病院へ通う際の交通手段の向上策についての話もあがった。地域のコミュニティづくりと支え合いの重要性が再確認され、市が中心となって協力していく考えが示された。
また、最近注目されている生理の貧困という問題についても、田井秀明議員が質問を行った。生理を理由に学校を欠席した場合の評価に対する不利益がないようにするため、女子児童・生徒への周知が求められることが強調された。教育長の赤羽良明氏は、女子児童が安心して生活できる環境づくりを進めていることを表明し、今後の対応に前向きな姿勢を示した。
市長はこれらの議論を受け、支え合いの精神を地域で育て、いすみ市の高齢者や若者に優しい条例を進めていく方針を示し、今後も意見を集約し迅速に対策を講じていく必要性を訴えた。議会では、様々な問題が提起され、今後の施策に向けた建設的な議論が行われた。