いすみ市で行われた令和4年6月定例会では、市政一般質問が行われ、いくつかの重要なテーマが取り上げられた。
中でも、観光公衆トイレの設置に関する議論が特に盛り上がりを見せた。黒須美智雄氏(4番議員)は、観光公衆トイレの設置数や今後の計画について質問した。彼は、トイレが快適で清潔であることの重要性を強調し、「観光客が多く訪れる場所に設置・整備を進めてほしい」と述べた。これに対し、荘司義弘水産商工観光課長は、現在市が管理する観光公衆トイレの設置数に言及し、「今後の設置計画についても検討を進めていく考え」と応じた。
次に、教育における消費者教育の充実について、山口朋子氏(7番議員)が取り上げた。成年年齢の引き下げに伴い、消費者教育が急務であると論じ、「18歳、19歳が消費者として必要な知識を身に付けるために教育の充実が必要」と訴えた。江澤利之教育長は、「各教科において消費者教育を進め、外部講師の招聘を考慮する」と答え、今後の教育方針を示した。
また、遺族手続の円滑化についても議論された。市民課の大屋雅彦氏は、死亡届を受理した後の手続きに関する案内を行っている現状について説明し、遺族に出す文書を改良する考えがあることで、今後ガイドブックの作成を検討するとした。
一方、AEDの設置状況に関しては、丸眞弓美健康高齢者支援課長が報告し、現在の市内のAED設置数は77台で、うち市による設置数は12台であると紹介した。特に、24時間いつでも使用できる屋外AEDの設置が少ないことに対して、大曽根信太郎氏(2番議員)が危機感を表し、周知徹底と設置を促した。
最後に、温暖化や少子高齢化の影響を受け、地域の観光や経済に影響を及ぼさないよう、各議員が未来志向の施策を提案した。議長はその後、議会運営委員会の開催を告げ、会議を休会することを決定した。市民の安全や快適さを考慮しながら進められる施策が期待される。