令和3年9月にいすみ市議会第3回定例会が開催され、主に市政一般質問が行われた。議員からの質問に対して、各部門の責任者が順次回答し、市政に対する市長の決意が示された。特に固定資産税の課税の在り方についての質疑が注目を集めた。税務課の間宮宏典課長は、固定資産税が登記地目と現況地目に基づいて評価され、現況地目に応じた課税が行われていると説明した。しかし、一部には課税方法についての不満があり、特に宅地として利用されている農地の扱いについて疑問が呈された。
次に、新型コロナウイルス感染症の急速な広がりに伴い、市内で感染者が増加している状況と、それに対する行政の対応が問われた。市は、医療施設の負担軽減を図りつつ、患者の状況に応じた在宅療養の検討を進めていると答弁。市長は、重症者を優先的に入院させる方針を維持しつつ、軽症者への感染薬の投与やオンライン診療体制の構築が進められることを強調した。
もう一つの重要なテーマであったのは、いすみ市の寄瀬土地区画整理事業とその賦課金についてである。財政課の大家弘久課長は、賦課金の支払いについて、次期議会での予算化が必要であるとし、課題解決に向けた協議が行われていることを明らかにした。議員は、この取り組みが地域の信頼を損なわないためにも早急に行われるべきと強い要望を示した。
また、行政区の世帯数に関する問題も取り上げられ、特に世帯数の格差や未加入世帯の扱いに対する指摘がなされた。市としてもこの問題を認識しつつ、地域における協力体制の強化が必要であるとの認識を示した。
議長の横山正樹は、各議員からの質問が終了した後、会議の進行をスムーズに進め、総じて市政の透明性と参加者による監視の重要性が再確認された。この定例会における議論は、今後のいすみ市の政策に影響を与える重要なものであり、議員・市民ともに継続した関心が寄せられることが期待される。