令和5年3月17日、いすみ市議会第1回定例会が開かれ、重要な議案が多数可決された。
今回の会議では、複数の個人情報保護に関する条例が審議され、特に「いすみ市個人情報の保護に関する法律施行条例の制定」に対して多くの議論が交わされた。議案の提案理由を説明した市長、太田 洋氏は、全国共通のルールに基づく必要性を強調したが、「議案第2号」に反対する意見も多かった。特に議員の井上 ひろみ氏は、個人情報の保護が後退すると懸念し、発言権を行使した。今議会では、特にプライバシー権を含む重要な規定が失われることを強調した。が、その後の質疑応答によると、条例の目的や運用方法に多くの不明瞭な点が残っている様子が見受けられた。
さらに、議案第22号「令和5年度いすみ市一般会計予算」も審議され、当初予算額は170億2,100万円で、昨年比で5%の増加が示された。予算の配分に際し、井上議員は消費税交付金の利用方法について懸念を示した。市民生活の安定を確保するために、限られた財源の活用が求められている。
また、教育委員会における人事案も承認を得、赤羽 良明氏が教育長に再任された。市長は「彼の経験と能力が今後の教育行政に若干のかげを落とすことなく進められると考えている」と述べ、教育環境の充実に期待を寄せた。
この定例会を通じて、いすみ市としての政策実施や予算編成に関する方向性が示された。しかし、市民の意見や懸念を真摯に受け止め、堅固な対話の場を設けることは今後の課題である。議案はほぼ全て可決されたが、各議員からは慎重な審議を求める声が上がり、議会運営には更なる改善が求められる。
最終的には、定例会は市長のあいさつに続いて閉会を迎え、今後の施策に期待が寄せられた。