令和2年12月に開催された定例会にて、いすみ市の議員たちは市政に関する多様な質問を行った。特に注目されたのはハラスメント防止策や子宮頸がんワクチン接種についての議論である。
議員の田井秀明氏は、ハラスメント防止に関する取り組みの現状について質問した。市の総務課長である関浩久氏は、過去に策定された規則やガイドラインに基づき、職場環境の改善に取り組んできたと述べた。また、相談窓口を設置し、職員への研修も実施していると説明した。しかし、ハラスメントが起こりうる現場状況に対し、どのように具体的な対策を進めているかが問われた。
田井氏は、新型コロナウイルスの影響で、子宮頸がんワクチンの接種率が極めて低くなったことを受け、キャッチアップ接種を行うべきという考えを示した。健康高齢者支援課長の吉清勝美氏は、国の方針により公費助成を行うことは難しいと回答したが、ワクチンの重要性について指摘される場面もあった。
さらに、議員たちは市内環境についても言及し、特に不法投棄の現状に対してさらなる対策の実施を求めた。環境水道課長の魚地庄市氏は、監視パトロールや調査を行っているが、繰り返される不法投棄場所の特定や、統計の蓄積が不十分であると認めている。議員からは、具体的なデータ管理や根本的な解決策の必要性が強調された。
子どもの読書活動に関しても言及があり、読書環境の整備と市民との連携強化が求められた。教育長の赤羽良明氏は計画策定中であることを明らかにし、充実した環境を提供する意義を強調した。
これらの議論を通じて、市民に向けた施策の充実や透明性の向上が一層求められていることが浮き彫りになった。市政に対する理解を深め、今後の施策につなげることが重要である。