令和3年6月15日に行われた豊橋市の定例会では、市役所の人材確保、デジタル社会の構築、そして新型コロナウイルス感染症対策など、厳しい課題について議論が展開された。
最初に、廣田 勉議員が市役所における人材の確保と活用について質問した。この中で、外部人材の登用と公務員の副業・兼業に関する新しい考え方が提起された。特に、外部の多様な人材を取り込むことで、新たな発想やイノベーションが生まれると指摘した。
また、デジタル社会の構築に向けた取り組みも重要なテーマとなり、特に「新しい生活様式」に対応する職務執行体制や行政手続きのオンライン化について具体的な制度変更が求められることとなった。 養成に向けた庁内体制の強化や、デジタルトランスフォーメーションの促進が求められている。
新型コロナウイルス感染症対策についても改めて強調され、特にワクチン接種の進行状況についても意見が交わされた。コロナワクチン接種後の基本的な感染対策を継続するよう市民への周知の強化が呼びかけられ、全国的な流行状況を見極めながら柔軟に市民サービスを展開する必要性が訴えられた。
さらに、松崎正尚議員は市民の郷土愛醸成のための取り組みの重要性を指摘し、過去放送された「エール」を通じて市民が豊橋に対する愛着を深める機会があったことを評価した。今後も地域資源を活用したシティプロモーションの方針が重要であると述べた。
また、歴史的資源の活用についても言及され、特に吉田城や二川宿を結ぶ旧東海道の観光資源を一体的に活用することの意義が語られた。観光業界の変化に応じた新たな取り組みが求められている。特に、アウトドアアクティビティを通じた観光振興が経済復興に向けて期待されると、新たな環境の中でもアクティブで多様な観光体験が地域の魅力を高めていくと強調された。
最後に、消防行政においては、コロナ禍における救急隊員の活動実態や火災予防業務に対する柔軟な対応が必要であることが確認された。市民の安全を守るため、可及的迅速に体制の強化を図ることが求められている。今後の対応には市民の理解と協力も不可欠であるが、行政としては定期点検やサービスの向上に取り組む姿勢が強調されている。
この会議を通して、さまざまな意見が議論され、豊橋市の未来に向けた建設的な提案がなされたことが印象的であった。これからも市民の声を反映した政策づくりが期待される。