令和元年6月の豊橋市議会では、市税の取り組みや設楽ダムの建設計画等に関する質問が行われ、各議員からの意見や提案が活発に交わされた。特に、鈴木みさ子議員は「歳入確保における市税等の取り組み状況」について質問し、市税が約50%を占める一般会計歳入において、滞納者の減少傾向があるものの、依然として高額滞納者への対応を議論した。
鈴木議員は、「納税における周知活動と滞納者状況の確認が重要」と強調し、特に高額滞納者への対応に関する具体的な手順について質問を投げかけた。黒釜直樹財務部長は、納税の周知方法や滞納整理の見直しによって滞納する市民が減少していることを報告したが、「今後も相談体制の充実を進める必要がある」考えを示した。
さらに、設楽ダムについての議論も注目を集め、鈴木議員は水不足の影響と設楽ダム建設の必要性に対して具体的な見解を求めた。黒釜部長は、現在の水源の状況が危機的なものであることを述べ、設楽ダムが洪水調整機能も持つとして「地域の水問題を解決する上で不可欠である」と説明した。また、最近の悪化する水事情に対して、市民生活への影響についても言及し、適切な対策を継続的に求めた。
また、宍戸秀樹議員より「フロン類排出抑制対策について」の質問も上がった。小木曽充彦環境部長は、各種の法律に基づくフロン類の回収や地域内での啓発活動について説明し、現状の課題としてフロン使用機器からの回収率向上を挙げた。さらに、乳幼児におけるアレルギー疾患対策として犬塚君雄健康部長は、コグニサイズ教室や介護予防活動の効果を報告し、今後の拡充を期待する声が上がった。
市長や各部長がそれぞれの分野での施策に対する姿勢や今後の計画について述べ、市議会の議論は市民の生活や未来に向けた重要な意見交換の場となった。今後は、議員からの提案に基づき、地域の水問題や高齢者施策、環境問題に関しても具体的な対応が期待される。