令和3年3月8日、阿久比町議会第1回定例会が開会された。議長の瀧塚政明氏は、体調不良の議員が欠席することを報告し、議会は定足数を満たしていることを確認した。
この日の議題には、町長竹内啓二氏による施政方針が含まれている。竹内町長は、新型コロナウイルス感染症の影響や最近の自然災害への警戒を強調し、「命を守るまちづくり」を最優先に進める意向を示した。
特に、新型コロナウイルスに対しては、町民へのマスク着用や手洗い、うがいの徹底を呼びかけた。加えて、ワクチン接種のためのチームを組織し、高齢者を優先に個別接種を行う計画も明らかにした。さらに、巨災害に対する備えの重要性も指摘し、災害対策本部を設置することを発表した。
また、竹内町長は、令和3年度の予算案についても言及した。一般会計の予算総額は156億円を超える見込みで、昨年度からの減少となる。特に、歳入の減少は新型コロナウイルス感染症の影響によるものであり、町税収入の減少を見込んでいる点に懸念を示した。
さらに、町は森林環境譲与税を財源とする基金を新設し、地域の森林保全に向けた取り組みを強化していく方針を示した。議案第5号として、森林環境譲与税基金条例の制定が提案されており、これに対する審議も行われることとなる。
他にも、国民健康保険税条例の一部改正や、介護保険条例の改正案も上程され、これらの議案も慎重に審議される予定だ。議会は3月23日までの会期であり、多くの予算案や条例案が審議される予定である。竹内町長は、今後の審議に対する理解と協力を求め、会議を締めくくった。