令和2年3月定例会(第1回)が開催され、市議会において重要な議題が討議された。特に、一般質問では地域医療体制や農業政策などの多岐に渡るテーマが取り上げられ、注目を集めた。
先野正宏議員の質問では、地域医療体制の強化に焦点が当てられ、江原達也市長は医師不足の問題を指摘。2035年には団塊の世代が高齢化し、医療需要が増大すると見込み、医療機関の役割を強調した。市長は、山口県地域医療構想調整会議の進捗を踏まえ、地域医療体制の強化に取り組む意向を示した。
また、保健医療圏域での急性期医療の不足といった具体的課題が指摘された。江原市長は医師会との連携を強化し、高度急性期医療の必要性を訴える一方で、在宅医療や介護連携の取り組みも重要視し、地域医療の充実に向けた施策を推進する考えを示した。
農業政策に関しては、有田茂議員が質問。当市の農業の抱える課題について、江原市長は高齢化による担い手不足を挙げ、若者への農業の魅力を引き出すための施策を強化する姿勢を表明した。特に、農業振興公社の役割を評価し、地域内の農業法人との連携を進めることが重要だと語った。
また、耕作放棄地の問題も指摘され、光井修農林課長は排水対策や復田事業を通じて、耕作放棄地の発生抑制に努めていることを報告した。市長からは進行中の圃場整備やパイプライン化による労力軽減策が検討されている旨の説明があり、引き続き全体の農業政策が支援される見込みが示された。
さらに、長門湯本温泉観光まちづくり事業についても議論が行われた。林哲也議員からは温泉街の魅力向上に向けた課題が提示され、江原市長は公民連携を強化し、地域住民の意見を尊重した取り組みを進める考えを示した。特に、観光資源としての長門湯本温泉の魅力をどう創出していくかが焦点となり、そのための具体的な施策が求められた。このように、議会での意見交換が行われ、今後の施策に向けた活発な議論が繰り広げられた。