令和5年第6回岩国市議会定例会が12月8日に開かれ、学校トイレへの生理用品設置や奨学金返還支援制度、女性特有のがん対策に関する質問が相次いだ。
議会では、学校トイレに生理用品を設置する実証事業の結果が報告された。中学校と小学校の対象校で実施されたアンケート結果によると、56%の児童・生徒が引き続きトイレに生理用品を設置してほしいと回答している。これは、多くの子供たちが急な生理に対し困っていたことの表れである。教育委員会は、設置に必要な物品を準備する考えを示しており、安心して学校生活を送れる環境を整備する意向を強調した。
次に、奨学金返還支援制度についての質問があり、現在の奨学金制度の実績が説明された。本市では奨学金を利用する学生が多く、経済的負担の軽減が求められている。市は、返還が難しくなった場合の猶予制度を整備しており、柔軟に対応する意向を示した。また、若者の定住促進に向けた奨学金返還支援制度の導入についても検討が進められている。
さらに、女性特有のがん対策に関する最新の施策も紹介された。特に乳がんと子宮頸がんについては、早期発見が治療成功に直結するため、検診の受診率向上や適切な予防に向けた取り組みが強化されることが求められている。HPVワクチン接種についても、特に若年層へのワクチン接種促進が急務であると認識されている。関係者による地域での啓発活動が進行中であり、検診の重要性を訴える取り組みが行われる。
このように、岩国市議会では、地域の実情に応じた多様な施策が進められており、今後も市民の意見に耳を傾けた施策の展開が期待されている。議会では市民による活発な参加を呼びかける声もあり、地域活性化に向けた取り組みが重要視されている。