令和6年第2回岩国市議会定例会が6月17日に開催され、代表質問が行われた。また、一般質問も行われ、地域におけるインクルーシブ社会の実現や風力発電の影響について議論が交わされた。
インクルーシブ社会の実現に向けて、福田良彦市長は「障害の有無にかかわらず、すべての人が共に暮らせる社会を目指す」と述べた。この理念のもと、同市では岩国市障害者計画が策定され、具体的な施策が進められている。
特に、障害者差別解消法の改正や手話言語条例の制定を通じた障害者福祉の充実に注力しており、地域住民の理解促進が重要と強調した。福田市長は、インクルーシブDAYSなどの地域イベントを通じて、障害者に対する理解を深める施策を行っている。実際、この取組は徐々に効果を上げており、参加者数の年々増加が示されている。
風力発電に関する問題では、環境部長が西中国ウインドファーム事業を取り上げ、計画に関わる進捗状況や地域住民の懸念や要望について説明した。事業者側からの環境配慮の姿勢が求められており、地元住民の利益を守るため引き続き市としての意向を伝えるとしている。
美和町の太陽光発電事業についても議論の焦点となった。住民からは水質や水量に関して懸念が示され、特に河川水の利用状況や水質検査の結果に注目が集まった。市側は事業者との協定に基づき、環境への影響を最小限に抑える取り組みを行っていることを強調した。
教育長は、教科書採択についての質問に答え、今後の透明性のある採択過程を約束した。また、啓発イベントや資料の展示を行うことにより、市民への教科書理解の促進を図るとした。