令和5年第4回岩国市議会定例会が9月7日に開催され、各議員が多様なテーマに基づいた質問を行った。重要なアジェンダとして、自衛隊員募集名簿提供やいじめ、不登校問題、学校トイレの洋式化、さらには岩国駅前南地区のにぎわい創出施設の計画などが挙げられた。
最初に、自衛隊員募集名簿の提供についての質問があり、岩国市ではすでに平成21年から名簿を紙媒体で提供していると報告された。名簿提供の過程で、個人情報保護に配慮しつつも、自治体としての責務を果たしているとの見解が示されたが、個人情報の取り扱いについての市民の理解促進が必要であるとの意見もあった。
次に、いじめと不登校に関する問題が取り上げられ、認知件数は令和4年度に235件に増加していることが報告された。特に、岩国・和木いじめ問題子どもサミットが開かれ、児童・生徒が主体的にいじめ問題に取り組む姿勢が評価されている。このサミットは、各中学校からの代表者が集まり、意見交換を行う場となり、学校現場でのいじめ対応の強化が求められている。
また、不登校児童・生徒への支援策として、教育支援教室の設置や専門的な相談員の派遣が進められている一方、家庭訪問によるフォローアップが定期的に行われている。今後も学校と家庭が連携し、不登校対応を強化していく方針が示された。
学校トイレの洋式化についても質疑があり、全体の洋式化率は約38.5%であることが確認された。教育委員会は、洋式化率の向上を目指して改修事業を進めており、特に洋式化率が低い学校からの優先的な対応が計画されている。
岩国駅前南地区のにぎわい創出施設についても議論され、時期を待たずして市民参加に基づいた運営方針が必要であるとの提言がなされた。施設の管理運営には、地域住民の意見を反映させることが強調され、今後の進展が期待される。