令和2年6月17日に開催された岩国市議会第3回定例会では、議員による一般質問が行われ、新型コロナウイルスに関連した課題や施策について多くの意見が寄せられた。
冒頭、武田伊佐雄議員は、新型コロナウイルスに関する医療機関の状況把握と市民への対応について質問した。本市においては、2月に新型コロナウイルス感染症対策本部が設置され、関係機関と連携し情報共有を行っていることが強調された。福田良彦市長は、感染者数が抑制されている中でも、どのような検査体制を強化してきたかを説明した。特に、県との連携による相談体制や検査の強化に努めているとのことだった。
次に、教育現場における取り組みについても意見が交わされた。武田議員は、臨時休業中に学習支援がどのように行われたか、登校できなかった児童・生徒のケアについて具体的に質問した。守山敏晴教育長は、学校が提供したオンライン授業や学習課題に対して、今後の第2波、第3波に備えていく必要があると答えた。また、米軍関係者の子どもたちに対する特別な配慮が求められる中で、教員たちが一人ひとりの状況を確認し、心のケアにも取り組むべきだとされ、非常に重要なポイントと捉えられた。
さらに、地域の図書館の役割や貸し出しサービスについても質問がなされ、特に、新型コロナウイルスの影響で図書館が閉館した際には、自宅での学びを支える施策が不十分だったことが指摘された。図書館が行った事前予約制での貸し出しの取り組みや、紫外線による書籍の消毒などに関心が寄せられ、新たなサービスが求められる中で市として検討が進められている。知識の普及と豊かな市民生活を支えるために、図書館の役割がますます重要であることが認識された。
また、錦帯橋の世界文化遺産登録に向けた取り組みが紹介され、現状の課題や市が行っているPR活動について議論された。特に、既存の観光資源を活かした魅力発信の必要性が強調された。市長は、錦帯橋の価値を広めるために様々なイベントや行事に市が協力し続ける意向を示した。
最後に、市民に対する新型コロナウイルス感染症に関する情報提供やケアに関する取り組みについても質問があり、包括的なサポートが求められた。特に、発熱者への対応や感染者への社会的配慮について、教育委員会や医療機関との連携が重要であるとされ、総合的な対策が期待される。