令和3年第4回岩国市議会定例会が開催され、各議員から多岐にわたる質問が行われた。この中で特に注目されたのは、指定管理者制度に関する取組状況と評価方法、そして消防団員の処遇改善の問題である。
まず、指定管理者制度について、桑田勝弘議員は、経費の節減や民間活力の活用が目的であるものの、その詳細な評価基準が乏しいことを問題視した。具体的には、山口市や宇部市が採用している外部評価制度との比較を提起し、本市でも透明性を持たせる評価方法の導入が求められていると指摘した。市は現在、指定管理者が提出するビジネスプランなどの収支報告書に基づき、施設の運営状況を評価しているが、外部専門機関によるレビューを受ける必要性については今後検討していく意向を示した。
次に、消防団員の処遇改善について、議員は消防団員への出動要請方法の問題を指摘した。特に、旧岩国市での出動要請が多いことから、非必要な出動で団員が不安を感じることに対して、改善策を検討する必要があると述べた。消防担当部長は、夜間の出動要請が低年齢層に与える影響を懸念し、現在の招集方式の見直しが必要であるとの考えを示した。
また、市営住宅については、桑田議員がその役割の重要性を訴え、公営住宅の活用と改良について提起した。特に、老朽化した住宅の建て替え計画に関しては、合わせて空き家の活用方法の検討を進めるべきだと指摘した。建築政策部長は、現在策定中の住生活基本計画において、地域の実情を考慮しながら、住宅供給や施策の充実を図る考えを示した。
最後に、科学センターの移転予定については、教育長が同センターの役割は子供たちの創造力を育むために重要であることを強調した。地域企業や専門家の協力を得て、さらなる教育プログラムの充実を図る意向が示された。