令和5年9月25日、岩国市議会は第4回定例会を開会した。
本定例会では、様々な議案が討議され、その中でも特に注目を集めたのが健康保険証の廃止に関する議案である。議員提出の意見書において、マイナンバーカードとの一体化が進められる中で、健康保険証の廃止を延期し、今の健康保険証の存続を求める声が上がった。
意見書を提出したのは姫野 敦子議員。「政府の方針にはトラブルが多く、国民の不安が高まっている」と指摘した。この意見書には、健康保険証に対する不安やトラブルの実例が数多く示され、特に高齢者施設からの暗証番号管理に関する懸念も盛り込まれた。議論に参加した他の議員も、国民が安心できるシステムを求める姿勢を強調した。
一方、議案に対する意見は賛否分かれ、賛成論では、現行の健康保険証を残し、マイナンバーカードとの普及を進めることが穏当だとの意見があった。
対する反対意見も根強く、数字や事例をもとに、現在のシステムにおいて問題が改善されつつあることを訴える意見もあった。特に、健康保険証の廃止に向けた延期を求める意見書には、地方自治体として対応策に注力すべきとの意見もあった。
採決の結果、意見書は否決されたが、議会内での活発な議論を経て、今後の方針が多角的な視点から検討されることが期待される。本議会は、行政の意思決定において市民の意見がどのように反映されるかを考えさせられる場であった。今後、健康保険証の制度改革に対する市民の声がどのように影響を与えるか注目される。