令和3年12月の印南町議会定例会では、各種会計決算の認定が行われ、2020年度の決算に関する議案が審議された。
榎本一平議員、決算審査特別委員会の報告を通じて、「令和2年度の全会計は、いずれも適正に執行された」と強調し、一般会計から特別会計、水道事業会計の各決算を認定すべきとの意見を述べた。その結果、全議案が全会一致で可決された。
特別に注目されたのは、一般会計歳入歳出決算であり、前年と比較しても安定した財政運営がなされていることが報告された。また、若者定住促進条例の一部改正や国民健康保険条例の改正も承認され、持続可能な地域づくりへの取り組みが進展することが期待される。
会議では、特に「鳥獣害対策の充実」や「急傾斜地崩壊防止」といった重要課題にも言及され、具体的な施策が求められた。これは最近の異常気象による危機意識の高まりを反映したものであり、地域住民に対して安全な環境を提供するためには、さらなる対策が重要であることを示唆している。
また、水道事業についても老朽化した設備の改修が急務とされ、長期的な視点からの投資が必要であると意見が一致した。特に、今後の水道水の安全供給を確保するためには、行政の積極的な財政出動が求められている。これに対して、鈴木花子議員が「水道管の耐震化」を訴え、その実現に向けての検討を促した。
このように、今回の定例会は財政状況の報告とともに、地域の課題に対する誠実な取り組みが必要であるとの認識を強める機会となった。議員たちは、引き続き地域の実情に根ざした議論を進め、実効ある政策を実施することが求められている。