令和元年12月9日に開催された第4回小笠原村議会では、台風21号による甚大な被害についての報告が中心となった。
村長の森下一男氏は、台風の接近に際して緊急対策本部を設置し、情報収集を進めながら職員と協力して迅速な対応を行ったことを強調した。台風は最大瞬間風速52.7メートルという猛烈な風を伴い、建物の倒壊や浸水、通信網の寸断など、村内各所に深刻な影響を与えた。特に母島では、多くの住民が不安な日々を強いられた。
議員からは、台風による被害状況と、それに対する村の対応について多岐にわたって質問が寄せられた。特に築舘俊一議員は、村の対応や復興策について具体的な見解を求めた。その中で村長は、今回の災害を教訓とし、今後の対策を進めていく意向を示した。また、災害廃棄物の処理については、村と関連業者が連携し、適切に行っていることが説明された。
さらに、清水良一議員は避難所の強度や長期停電時の対策について具体的な質問を行った。これに対し、村はこの問題に真剣に取り組んでいるとの答弁があった。加えて、今回の台風から得られた教訓をもとに、今後同様の災害に備えた強靭な村づくりを進める意気込みが幾度となく述べられた。
このような議論を通じて、小笠原村議会は今後の災害管理や防災対策に向けた重要な課題を洗い出し、村民の生活の安定を図る意義深い時間を持ったと言える。村としても、住民の皆様と共に、今後ますます求められる防災体制の強化に向けて努力していく考えを示した。