令和4年6月15日に行われた鳴門市議会の定例会では、地域の子育て支援や関係人口づくり、さらにはヤングケアラーと独り親家庭への支援が主要な議題となった。
議会では、まず19番の山根 巌氏が「子育て支援」について質問した。彼は、子供の推計人口が減少傾向にある中で、「なるとまるごと子育て応援パッケージ」の進捗状況について市長に問うた。市長の泉 理彦氏は、同事業は結婚から住宅取得までの15の新規施策を通じて子育て世代を支援することを目指していると回答した。また、総務省の報告に基づき、全国的にも少子化が進んでいる現状を強調し、鳴門市も例外ではなく、26.1%の減少率に危機感を抱いていると述べた。
次に山根氏は、新生児に対するごみ袋の無償交付に関し、現行の大型ごみ袋サイズが育児期の家族にとって不便であるとの声を反映し、中サイズの導入を提案した。これに対し、西上 昭二環境共生部上席理事兼環境共生部長は、サイズ変更の検討を行う考えを示した。続いて、ヤングケアラー支援について話が移り、前田 ナツ子氏が実態調査の結果と具体的な支援策について質問。健康福祉部長の池田 賢次氏は、県や他機関との連携を強化し、必要に応じた適切な支援を行っていくとしている。
さらに、独り親家庭への支援策も事業の重要な柱となり、コロナ禍における経済的支援について議論された。笠井 明子福祉事務所長は、様々な支援施策を通じて生活の安定を図り、寄り添った支援を模索する意向を示した。
最後に、前田氏は新たに設置された「おくやみ窓口」の周知促進についても言及。市として、広報活動の強化が必要であるとの認識を示し、市民が知ることのできる方法での発信を強調した。
こうした議論を通じて鳴門市は、地域を挙げて子育て世代や独り親家庭、さらにはヤングケアラーへのサポート体制を強化し、すべての市民が生活しやすい環境の整備を目指していることが伺えた。市の取り組みが今後更に進展することが期待される。