令和5年9月12日に行われた鳴門市議会の定例会では、様々な市政課題が議論された。中でも市長の政治姿勢や公共交通、福祉施策に関する質問が多く、地元議員たちからの活発な意見が交わされた。
特に、圃山俊作議員は市長の政治姿勢について、予算編成やスポーツセンター建設、公共交通に関する具体的な質問を行った。予算編成に関しては、令和5年度当初予算が評価されたものの、現在の物価高騰対策としての補正予算の内容が問われた。圃山議員は、「市民生活を脅かす物価高騰からの保護が急務であり、今後の予算編成において市長がどのように対応するのか」確認した。
市長は、予算編成に際し効率的な施策を重視するとともに、特に子育て世帯を支える施策に注力していると強調した。令和5年度には子育て支援策として、日本子育て支援大賞を受賞したとの報告もあり、さらなる支援に向けた決意も述べられた。
また、圃山議員は、スポーツセンターの建設に関する進捗状況を問う中、市長は全体最適化を図りつつ地域活性化に寄与する計画の実現を目指していると回生した。特に、スポーツセンターは地域経済の活性化や市民の健康促進に寄与する重要な施設であると認識している。
公共交通の課題についても言及され、圃山議員は特に新型コロナウイルスの影響により深刻化した公共交通の空白地域の解消が急務であると述べた。市長は、AIやデマンド交通などの新たな形態の導入を検討し、地域住民の移動手段を確保するために必要な事業を進めていく考えを明らかにした。
さらに、前田ナツ子議員の質問では、がん予防対策の重要性が取り上げられた。特に、がん検診の受診率が横ばいである状況に対して、県の平均を下回る受診率に対する是正を求め、受診を促進する方策の強化が求められるとした。市は、これまでの施策を基盤に見直しを行い、新たな健康増進計画のもとでの取組を進める意向を示した。
また、インフルエンザ予防接種助成金についても言及され、協議される中で希望者への助成が広がるべきとの要望が強調された。
公共交通や福祉施策が時代の変化に適応する中、鳴門市議会のこの会議は、今後の政策展開に向けて重要な一歩となった。市長は議員からの質問に真摯に応じ、地域課題に対する市の方針を明確化する場となり、さらなる施策の充実が期待される。