令和元年の鳴門市議会第3回定例会が開催された。議題には、市政に対する一般質問があり、特に鳥獣被害対策が注目される内容とした。
林勝義議員は、北灘地区での鳥獣による被害状況について詳細な説明を行った。特に猿やイノシシの被害は深刻で、「住民が安心して暮らせる環境を整備する必要がある」と訴えた。市は昨年度と今年度の捕獲計画を報告し、捕獲数が目標に近づいていることを説明したが、林議員は「さらなる対策と住民への情報発信が重要」と強調した。
次に、公共建築物における木材利用についての質問が挙がった。東谷伸治議員は、「鳴門市の公共建築に木の利用が進んでいない」と指摘し、公共施設の木造化や木材利用の拡充を求めた。経済建設部の小椋勝課長は「木材利用の法整備が進められており、鳴門市としてもその流れに乗りたい」と述べた。また、鳴門市の公共建築物での木材利用の実績も報告され、業務の一環として積極的な取り組みを続ける方針が示された。
防災減災対策に関しても議論が盛り上がった。宮崎明議員は、「高齢者が増加する中で、行政無線の聞こえにくさが不安材料となっている」と問題を提起。戸別受信機や防災ラジオの導入を求めた。宮田耕志局長は「高齢者向けの情報発信方法として様々な施策を検討中」と述べ、今後の取り組みに期待が寄せられる。その後、観光振興と環境行政についても詳細な意見交換がなされた。特に、鳴門市の観光案内所の利用状況や、環境問題に対する市民の意見の重要性が指摘された。
長時間にわたり議論は続き、様々な観点から市政への提言が行われた。議会は「市民の安心安全が最優先」とし、それぞれの問題に対し、具体的な施策を求める声が響いた。今後の鳴門市の発展に期待がかかる。