令和元年11月18日、鳴門市議会は臨時会を開き、2つの重要な議案が提案された。議案の一つは、住民訴訟に関連する権利の放棄に関するもので、市長の泉理彦氏がその提案理由を説明した。
この議案は、過去数年間にわたり争われた2件の住民訴訟に基づいており、いずれもモーターボート競走事業に関連する補助金の支出問題が焦点となっている。特に、過去の訴訟においては、補助金の支出が違法であるとの判決が下されており、今回の放棄は市の財務の健全化を図る目的があるとされた。
泉市長は、訴訟の経緯を詳細に述べ、過去の判決に対し適切な対応が求められることを強調した。「今回の権利放棄は、企業局長及び当時の職員に対する損害賠償請求の権利を放棄するものであり、この決定が市政の安定に寄与することを目指している」と述べた。
また、議案のもう一つは、市長の給料に関する条例の特例制の制定だ。こちらでは、市長が自己の給料を減額する措置をとることで、責任を果たす姿勢を示すことが意義づけられている。泉市長はこの点についても「今後の市の信頼回復に向けた一歩である」と述べた。
さらに、議案81号については、特別委員会を設置し、厳密な審査を行うことも決定された。これに対して議員からは、「市民に対する説明責任を果たすべく、明確な判断を下すべき」との意見が相次いだ。
最後に、議会は今後の審査及び再開予定についても確認し、引き続き市民の信頼を取り戻すべく、議論を進める姿勢を見せた。議会の次回は11月21日に予定されている。