令和3年6月の三郷市議会定例会において、各議員の一般質問が行われ、大きく分けて市政に対する重要な事項が多く取り上げられた。
特に、中野照夫議員は高齢者問題に焦点を当て、交通弱者への移動支援について強調した。彼は厚生労働省が発表した最新の人口動態統計を引用し、全国的に子供の出生数が減少し、高齢者の割合が増加している現状を指摘した。さらに「我々の市でも高齢化率が27%に迫っており、長期的な視点での施策が必要である」と述べた。
また、議員は医院や福祉関連の施設にアクセスできない交通弱者問題を解決するための具体的な提案を行った。移動補助サービスの充実とともに、UR都市機構が進める自動運転技術を活用した取り組みの実現を期待しているという。
続いて、渡邉雅人議員は介護人材の確保に係る施策について質疑を行った。保険や福祉施策の見直しを提案し、特に介護ロボットやICT導入支援の拡充を求めた。福祉部長は、今後もこれらの施策を積極的に進めていく方針を述べ、市の介護サービスの改善に向けて努力する意義を強調した。
また、柴田吾一議員は新たな多世代交流施設事業の必要性を述べ、地域のつながりを強めるためには様々な世代が利用できる施設の充実が不可欠であると訴えた。この新しい施設が福祉や教育の支援を強化し、地域全体の活性化につながることが期待されている。
さらに、議事日程の一環として、議案第39号および第40号の質疑も行われ、議案の委員会付託が省略されるなど、議会の決定がスムーズに進行したことも報告された。
このように、市議会における今回の会議では、各議員が市民の声を真摯に受け止め、福祉や教育、高齢者対策など良好な居住環境の確保を訴える姿が見受けられた。市長や担当部長もそれぞれの施策の重要性について主張し、さらなる改善を目指す意思が示された。