久喜市で開かれた会議では、プラスチックの焼却方針に関する問題が取り上げられた。
議員の猪股和雄氏は、新たなごみ処理施設におけるプラスチック全量焼却の方針が、リサイクル法に反すると指摘した。具体的には、容器包装リサイクル法の目的が再資源化・再商品化である点に触れ、マテリアル処理とケミカル処理で再商品化可能なプラスチックが焼却に回されることは問題だと強調した。彼は、全量焼却がもたらすCO2排出量の増加も懸念しており、その影響を問いただした。
さらに、環境省が設けた「リサイクル率」の基準において、サーマルリサイクルは含まれないことを挙げ、市がこの事実にどう対応しているのかを問うた。猪股氏は、収集効率化や選別不要がリサイクルの否定であることを指摘し、市民の環境意識を損なう可能性があると述べた。他市で行われているように、子どもたちの尿中コチニン検査を通じた受動喫煙防止策も提案された。
教育委員会に対し、尿中コチニン検査の実施についても見解が求められた。これは、受動喫煙防止の一環として有効であるとし、他市の取り組みを参考に、推進の方針を考えるべきだとされている。また、街路樹の管理や剪定の実態についても問題提起がなされ、久喜市の公共空間の管理行政に疑問が呈された。
視覚障害者への情報提供の不備についても取り上げられ、点字文書の送付体制が整っているかが問われた。久喜駅西口周辺における、違法駐車問題も指摘され、市が業者への指導を徹底すべきとの意見が上がった。
最後に、猪股氏は久喜市に対し2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロを宣言するよう求めた。全国的な流れの中で、久喜市でもその姿勢を明らかにする必要があると訴えた。