令和5年3月8日の秩父市議会にて、市政に対する一般質問が行われた。その中で、特に防犯体制の強化、旧秩父東高等学校の再利用、観光振興に関する問題点が取り上げられた。
内田均議員は、防犯体制について触れ、最近の犯罪の動向を考慮する中で防犯カメラの重要性を強調した。現在の防犯カメラの設置台数については、「公共施設に205台設置されており、商店街は136台が設置されている」と江田正広総務部長が答弁した。また、家庭用防犯カメラ設置補助事業として無償で設置される補助金の内容も確認された。
次に、大久保進議員は、旧秩父東高等学校の利用法に触れ、具体的な進捗状況について質問した。坂本雄司市立病院事務局長は「今後、施設の機能集約化を進める方針」と述べ、県との協議も進行中であるとした。市が地域住民の意見を聞き、利用価値を最大化する取り組みについても期待が寄せられた。
観光振興では、「ちちぶの水」と道の駅の連携に関する問題が議論された。水の衛生面や採水の方法については、「観光客や市民に愛される資源であるため、衛生上、防犯上の対策を更に講じていく」と山田省吾産業観光部長が述べた。しかし、いくつかの課題も山積しており、引き続き検討が必要であると評価された。
さらに、交通安全対策については、「交通事故の発生状況が減少してはいるが、依然として高齢者や子供の事故が多発している。」との認識が表明された。特に、横断歩道における歩行者の安全確保については「手を挙げることで運転者に意思表示を促す施策が有効である」との意見があった。
黒澤秀之議員は「西関東連絡道路の長尾根バイパス整備事業」についても触れ、早期の市民への情報提供を提案した。市の側もこの整備が地域の交通網に与える影響を評価しつつ、地域に対する羽田までのアクセス向上に寄与する見込みとしている。
これらの質問を通じ、秩父市は今後も防犯や公共交通、観光振興において課題解決を目指し、市民と共に取り組んでいく必要があることが再確認された。