令和2年6月15日、秩父市議会の定例会が開かれ、さまざまな市政に関する一般質問が行われた。メインテーマは、新型コロナウイルス感染症に対する対策、および市民の生活や地域医療の状況に関する内容が中心であった。
市長の久喜邦康氏は、議員たちにお礼を述べた後、全国市長会による自治功労表彰を受けたことを報告した。特に昨今の新型コロナウイルスの影響を受けて、地域医療や公共の健康管理について強調した。また、秩父市においては、今後の第二波や第三波への感染症対策が重要であることを訴えた。
経済や地域医療など、さまざまな面からの質問が上がり、特に感染症対策に関しては、秩父市立病院でのPCR検査の実施状況や抗原検査に対する考え方が問われた。市立病院の大野輝尚事務局長は、現状におけるインフルエンザウイルスとの違いや経済への影響を考慮しながら、新たな感染症に対する備えを進めていると説明した。また、埼玉県の医療体制との連携の重要性が再確認され、地域医療構想に関する今後の目標について議論が展開された。
教育に関する質問として、不登校とその対策についても触れられた。市の教育委員会では、子供たちが安心して登校できる環境作りを進め、電話相談や保護者面談も充実させていることが報告された。しかしながら、地域における不登校の増加については依然として課題が多く、今後も継続して対応策を講じる必要性が指摘された。
加えて、他の議員からは、テレワークの導入が進む中で、秩父市としても在宅勤務や新しい働き方を積極的に推進してほしいとの要望があり、秩父市におけるテレワーク環境の整備が重要との認識が示された。
最後に市長は、重要な保健医療と地域の経済の維持を両立させるため、本市ならではの戦略で進める意向を強調した。今回の議論を経て、今後の秩父市の公共政策において、感染症対策と市民生活の維持がいかに重要であるかが改めて確認されることとなった。