秩父市議会の令和2年12月定例会が開催され、議員たちが市政に関する一般質問を行った。この日、主な焦点となったのは新型コロナウイルス感染症対策、市立病院の在り方、さらには地域の子どもたちに関連する環境問題などであった。
新型コロナウイルスの第3波が強まりを見せる中、清野和彦議員は新型コロナウイルス感染症についての対策を強く求めた。市民の健康を守るため、地域全体での対応が重要と強調し、特に医療機関や介護施設などでの検査拡充の必要性を訴えた。また、医療の現状について言及し、感染者数が増加した場合に備えた入院病床の確保状況についても質問した。
これに対し、地域整備部の加藤猛部長は、流域治水の推進について言及。秩父市は荒川の最上流域にあたるため、国との連携を強化し、流域全体での治水対策への参加を進めていく考えを示した。加藤部長は「森林の持つ水源涵養機能を活かした治水策が必要である」と強調した。
次に、市立病院の在り方についても重要な議論が行われた。久喜邦康市長は市立病院の役割として、地域医療の担い手としての専門性および救急医療の重要性を再認識しながら、病院の老朽化問題にも触れ、建て替えを含む今後の方向性について言及した。
さらに、子どもたちをめぐる環境としては、清野議員がGIGAスクール構想の進展と電磁波対策についての質問をした。教育長は、子どもたちの健康を守るために電磁波対策に配慮すると回答し、学校の役割についても重要性を説いた。
また、インクルーシブ公園の整備についての提案もあり、特に障がいのあるなしに関わらず多様な子どもたちが一緒に遊べる施設の必要性が強調された。市では、関連する計画の充実を図り、市民のニーズに応じた公園整備の方針を伝えた。これらの発言から、秩父市が今後も市民の意見を尊重し、市政運営に反映させる姿勢が伺えた。
議会は次回も新型コロナウイルスの影響を含む様々な課題に取り組む姿勢を示し、市民の安全や福祉を守る施策をさらに進めていく意向を確認して閉会した。