秩父市は来年4月に合併20年を迎えるにあたり、これまでの活動を振り返る時期にある。
合併時の人口は約7万3,000人であり、当初は60名の議員が在籍していた。しかし、現在は議員数が19名まで減少している。
合併に際して策定された新市まちづくり計画では、地域資源を守りつつ、安心して住み続けられる街づくりが期待されていた。この期待に応えるべく、117の主要事業が設定され、そのうち113事業が実施されたことが報告されている。特に合併特例債の活用により優先すべきインフラ整備が進められてきたことも強調された。
しかし、近年の社会変化に対応する中で新たな課題も浮上している。合併20年の節目にあたる来年、秩父市ではどのように地域の特性を生かした記念事業を開催するのかが問われている。市は、地域住民との意見交換を通じ、この記念事業を計画していく方針を示した。
市立病院については、北堀市長が就任以来、数度にわたり病院の建て替えを検討しなければならない状況に至っている。報告では、老朽化が進んでいるため、病院運営の効率化を図るために、病院の機能向上に向けた有識者会議が設置される見込みが示された。病院の現状を踏まえ、様々な関係者との意見交換が行われ、地域住民の健康を守る施設としての役割が必要であるとした。
公共交通の整備については、地域住民の生活支援の観点からバスやデマンドタクシーの運行を進め、特に高齢者や交通弱者に対する充実したサービスを提供することが求められている。周辺4町との連携を図ることで、より充実した交通網の整備ができるとの認識である。