令和5年3月7日、秩父市議会は3月定例会議を開き、市政への一般質問が行われました。この日は特に、道路インフラ整備や子育て支援施策に関する議論が注目を集めました。
質疑では、まず「秩父陸橋の平面化」についての進捗が取り上げられ、県とのやり取りや今後の工事スケジュールが説明されました。地域整備部長は、「令和5年から6年にかけての準備段階を経て、令和7年から陸橋撤去工事を実施し、2029年には平面化を完了する見込み」と述べました。この工事は、国道140号の交通事情に直接の影響が及ぶことから、施工中の交通渋滞への懸念も示されましたが、同部長は「国道299号との接続も円滑に行えるだろう」と楽観的です。
続いて、通学路の冠水対策についても言及されました。教育長からは、通学路の安全確保のため、幅広い範囲で雨水を地下浸透させる工事の実施が説明され、「今後、地域ごとの状況に応じた対応を継続する」との意気込みが伝えられました。冠水の危険が心配される学校周辺では、特にボランティアによる見守りが細やかに行われています。
次に公共施設の有効利用が議題に上がり、影森グラウンドの整備に関する質問がありました。市民部長は、グラウンドの用途について、サッカーなどのほかに「フットサル、グラウンドゴルフ」など多様な利用が想定されていることを明らかにしました。また、管理についても人工芝化によって維持が容易になるとのことです。
さらに、教育界では学校給食に関する質問が多く寄せられました。特に、食物アレルギーを持つ児童への配慮が強調されており、「現行の調理場ではアレルギー専用室が設けられていない」との指摘に対して教育長は「今後の対策に向けて引き続き検討を行う」との回答がありました。
最後に、大滝地域の住民生活に関する質疑では、特に市営住宅に避難されている住民の方々への配慮が求められました。市長は、避難を余儀なくされながらも、困難な生活状況にある住民に対しさらなる支援を検討すると約束し、区費や電気代の補助についても前向きな意欲が示されました。
この日の議会は、市民の安心を担保する施策や施行の進捗が議論され、地域社会が直面している課題への理解を深める良い機会となりました。今後、秩父市が一体となり、持続可能な地域づくりが進められることが期待されます。