令和2年6月17日、秩父市議会での一般質問では、さまざまな市政の重要課題が挙げられた。特にファシリティーマネジメントの進捗、水道事業の料金改定、聖地公園の活用に関する議論が行われ、市民の関心を集めた。
議員の黒澤秀之氏は、ファシリティーマネジメントの現状に対し、その進捗や今後の展望について質問した。市の財務部長である藤代元氏は、公共施設等総合管理計画の二訂版について説明し、過去の検証と見直しの必要性を強調した。また、公共施設におけるトイレの洋式化率についても言及し、教育施設や社会教育系施設の洋式化の進展を述べた。
次に料金改定について黒澤氏は、水道事業広域化がもたらす料金改定に関する市民の理解を求めた。同じく環境部長の町田秀夫氏は、広域事業の利用状況と今後の展望につき、各市町への影響を配慮した柔軟な対応が求められることを強調した。その中で、料金の公平性についても言及された。
また、聖地公園の歴史、特に文化財の保存とその活用についても言及され、過去のまちづくり施策がいかに地域の良さを引き出すかが焦点となった。黒澤氏は、聖地公園の今後の整備計画と樹木葬についても提案し、市の積極的な取り組みを望んだ。
子どもの貧困対策についても、金崎昌之議員が質問を行い、生活困窮者自立支援法に基づく施策の現状として、子ども食堂の実施状況や夜勉の活用法が取り上げられた。福祉部長の浅見芳弘氏は、市内の子ども食堂に対する支援の現状を丁寧に説明し、今後の展望についても期待を寄せていた。
観光地秩父市に求められる条例について、山中進議員からも質問が上がり、環境保全条例や太陽光発電設備に関するガイドラインについて市の方針が求められた。市は自然環境を守る取組を進める方針だが、その中でも市民の意見を反映させていくことの重要性が議論された。
このように、今回の一般質問では市政が直面する様々な課題に対する活発な意見が交わされ、市民の関心を反映した質疑が続いた。市側もこれに応じ、今後も透明性のある運営が期待されている。特にコロナ禍の影響を鑑み、早急な対策が急がれる状況で、市がいかに対応していくのかが、今後の秩父市の発展に重要な指標となるであろう。