令和5年6月定例会では、様々なテーマに関する一般質問がなされました。
本会議で特に注目を集めたのは、新庁舎のユニバーサルデザインの導入についてです。牧瀬昭子議員は、スロープ付きの議場が設けられたことを評価した上で、聴覚障害者への配慮が不足している点を指摘しました。今後、文字情報の提供を仲介していく必要があると訴えました。
また、去る6月11日に開催された教育の日についても、議論が交わされました。牧瀬議員は、教育の日の授業参観後に行われたお話会の内容が、保護者や子供にとって有意義であったと述べました。教育長の佐々木英利氏は、共に学ぶ子ども条例が鸟栖市の教育に息づいているかを問われ、インクルーシブ教育の重要性を強調しました。
市民協働の在り方についても多くの意見が出された中、市民活動団体の活用が期待されるとの回答がありました。市民環境部長の吉田忠典氏は、地域ニーズを把握し、住民との協力により公共サービスの効果的な提供を図る方針を示しました。
そして、ヤングケアラーに関する支援体制についての質問では、古賀達也健康福祉みらい部長が家庭や地域との連携を強化し、民間団体の支援を活用していくことを明らかにしました。これにより、家庭の状況に応じた柔軟な支援が行われることが期待されています。
図書館に関する質問では、姉川勝之教育部長が、図書館が市民の学びの拠点としての役割をあるべき姿で見直す必要性を訴えました。特に、学校図書館との連携を強化し、郷土愛や市民の文化に対する理解を深める施策が取り組まれる見通しが示されています。
さらに、自転車通学に関する質問では、野下泰弘議員がヘルメット着用の重要性について言及しました。教育長は、これに対し、現在実施されているヘルメット着用の義務化の施策は進行中であり、具体的な成果が求められると述べました。
最後に、都市計画と農業を絡めた意見交換では、農業政策における生産性向上への期待が示され、圃場整備やため池機能の維持に関する議論もありました。宮原信経済部長が農業者の支援問題に対して積極的な取り組みを進める意向を示しました。
本日のお話からは、教育のあり方や地域との連携、農業の持続可能な発展に向けた課題が浮き彫りになり、今後如何に実効性のある施策が運用されていくかが大いに期待されます。また、交通政策や防災についても、当局の前向きな姿勢が感じられました。市民の声がしっかりと政策に反映されることが求められています。