令和3年12月の定例会が鳥栖市で開催された。この会議では、病児保育や子供への性犯罪に対する取り組みについての議論が中心テーマとして挙げられた。特に、病児保育については、牧瀬昭子議員が強い関心を寄せ、実施の必要性を訴えた。
牧瀬議員は、自身が過去の議会で多くの市民から受けた意見、特に病児保育の整備について質問を行った。彼女は「病児保育はもはや喫緊の課題だ」と述べ、過去からの声を踏まえて早急な対応を求めた。特に、シングルマザーや共働き家庭からのニーズが高まっていることを指摘し、早期実施に向けた具体的な取組の進捗状況を確認した。
岩橋浩一健康福祉みらい部長は、現在市内で病児保育を実施する必要性があることを認識しているとしつつ、既存の施設や医療機関との連携が進んでおらず、事業開始には時間がかかるとの見解を示した。特に、新型コロナウイルス感染症の影響で、医療機関との調整が難航していることが影響しているという。議論の中では、調査によると就学前の47.8%の世帯が病児保育が必要だと回答したとのデータもあり、市民にとってその重要性が再確認された。
また、性犯罪・性暴力に対する取り組みも話題となった。牧瀬議員は、「子供たちに安心を与え、自由に育つ環境を整備するために、どういった施策が必要なのかを考えていきたい」と強調し、教育委員会や関連団体との連携を図る必要性を訴えた。教育長の天野昌明氏は、学校での教育活動を通じて、子供たちに心の健康や人権教育を行うことの重要性を述べた。
オーガニック給食についても話が及び、牧瀬議員は「子供たちの健康を守るためにも有機食材の導入を進めたい」と願望を明らかにした。教育部の小栁秀和部長は、「現時点での有機食材の流通不足を挙げつつ、徐々に導入を検討している」との立場を示した。
次に、点字ブロックの改善についても話し合われた。和田晴美議員が提案したのは、認識の難しい黄色い点字ブロックの色彩改善であった。行動を起こすことの重要性が強調され、市民安全のための対応が求められた。
さらに、特別給付金の件では、和田議員が特にDV被害者への配慮が重要であると指摘し、非常にわかりやすい周知方法を求めた。これらの議題は、今後の実施に向けた具体的な方策が問われている。
会議ではまた、新型コロナウイルスワクチンの追加接種やインフルエンザ、感染性胃腸炎の流行対応についても様々な意見が交わされた。現状を鑑みると、啓発活動を通じた抗ウイルス対策が市民にとって重要であると再確認された。
このように、さまざまな議題が持ち上がり、地方自治体の役割と市民との距離感の縮小が求められる時代であることが改めて強調された。