令和元年第４回玄海町議会定例会は、さまざまなテーマが議論された。特に目を引いたのは、洋上風力発電計画への対応や資源保護の観点から行われた種苗放流事業である。
まず洋上風力発電について、宮崎吉輝議員は景観保全と発電のバランスについて懸念を表明した。脇山町長は、県が推進する計画が浜野浦棚田の景観を損なう可能性があることを指摘した。風力発電の候補地についても議論が交わされ、浜野浦棚田の眺望に影響が出る恐れがあるという意見が出た。
三島公園の再整備については、観光資源としての重要性が再認識された。特に管理費用が膨大な現状を踏まえ、新たな施策が求められている。小山善照議員は、景観の保護と利用者数の増加を図るべきだと主張した。町長は、改善策を模索すると答えた。
さらに、友田国弘議員は高齢者対策について言及し、介護予防活動の重要性を強調した。健康寿命を延ばすための施策として、町が行っている各種健康診断や体操教室が議论され、特に生涯スポーツの推進が提案された。これに対し、町長は施設の整備を含め、健康な高齢者を増やす政策が重要であると述べた。
表彰条例に関する質問では、町内には顕著な功績がある個人や団体が存在する中、表彰が適切に行われていない現状が浮き彫りになった。町長は改善の意向を示し、特に善行者の表彰について今後積極的に検討する方針を述べた。
また、沿岸監視のための防犯カメラ設置提案がなされ、密漁対策の一環として重要視されている。町長は、設置の必要性を認めつつも、個人情報保護の観点から慎重な検討が求められるとした。加えて、仮屋漁協・外津漁協による種苗放流事業の重要性が再確認され、これらを守るための監視体制が必要であると強調された。
以上の議論を通じて、町民の生活向上や地域の特性を活かした施策が必要であるとの認識が共有された。今後の議会では、これらの提案が具体化されることが期待されている。