令和2年9月30日、玄海町議会は定例会を再開し、様々な議案を審議した。主な焦点は、令和2年度玄海町一般会計補正予算（第6号）についてである。これは、台風9号及び10号による災害対応を主な目的としている。
町長の脇山伸太郎氏は、補正予算案の提案理由を説明した。今回の補正では、歳入予算は設定されておらず、歳出予算の調整に焦点を当てている。具体的には、台風による農林水産業者への支援を含むものであり、特に施設の被害が500千円相当以上の事業者に対し、復旧に必要な費用の50％を上限1,500千円まで補助する計画がある。
この補助金の導入により、台風被害を受けた農業、畜産、水産業者は救済措置が期待される。宮崎吉輝氏は、今回の給付金の条件について懸念を表明し、被害の把握方法についても詳しく説明を求めた。農林水産課長の山口善正氏は、JAや漁協を通じて被害総額を確定していると答え、具体的な算定基準に基づいて評価していることを明らかにした。
一方で、不公平感が生じる可能性についても指摘があった。宮崎氏が懸念する状況を踏まえ、農林水産課はより広範な周知を行い、支援の透明性を確立することを約束した。さらに、事業者からの申請が適正かつ迅速に処理されることが求められている。
また、議案にはもう一つ大きなテーマとして、債務負担行為の補正が含まれている。これは、令和3年度から始まる公営学習塾事業に関連しており、教育長の中島安行氏は、この取り組みの目的と意義について説明した。地域の教育水準を向上させるための重要なステップとされ、将来的には県の平均に近づけることが目指されている。
最終的には、全議案が原案通り可決された。議員の派遣に関する議題についても異議なく受理され、すべての審議が終了したと報告される。議長の上田利治氏は、出席議員に感謝しながら定例会を散会とした。今後の取り組みは、議論された施策の成功を目指し、地域のために進められることが期待されている。