令和4年第1回定例会が開催され、大阪市の予算案に関する質疑が行われた。議員からは新型コロナウイルス対策や経済回復に向けた施策が求められた。
質疑の冒頭、宮脇希議員はロシアのウクライナ侵攻に対する非難と共に、新型コロナウイルス対策の充実を訴えた。特に、感染拡大に伴う保健所の逼迫状況を指摘し、取り組みの強化が必要であると強調した。
松井市長は、令和4年度予算において、新型コロナウイルスへの対応として3回目のワクチン接種の予算を確保していることを説明した。また、子育て支援や教育施策の充実が盛り込まれていると述べた。
次に、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進についても言及され、宮脇議員は保健所業務の効率化や、新型コロナウイルス対応に対する支援が必要と訴えた。松井市長は、数字的な分析に基づいて業務の見直しを進める考えを示した。
また、予算案に関する質疑は、多岐にわたる。ヤングケアラー支援や子供への教育施策、DXの推進など、幅広いテーマが取り扱われ、各議員から具体的対策を求める意見が相次いだ。特にヤングケアラーについては、支援体制の整備と関係者への啓発が重要であることが共通認識となり、国や大阪市の取り組みを強化する必要性が確認された。
さらに、松井市長は、2025年の大阪・関西万博に向けた施策についても説明。万博を通じて、地域の魅力や経済成長を促進するために、交通インフラの整備が進められ、特にエコで安全な交通体系の実現へ向けての展望を語った。市民への情報提供も重要だとし、広報活動の強化についても言及した。
なお、議会での議論を受けて、今後の課題として、人口減少社会への対策や、労働環境の改善、持続可能な都市づくりなど、さまざまな観点からの施策の充実が求められることとなり、行政の迅速で的確な対応が期待される。