令和2年第200回名護市定例会が開催され、主要な議題として名座喜原墓園の管理問題や地域環境の整備計画が取り上げられた。
まず名座喜原墓園に関する問題では、宮里尚議員が未舗装道路の整備について質問した。名座喜原墓園は1970年に整備され、以降数十年にわたり状況が改善されていないと指摘されている。特に、中央駐車場はアスファルト舗装されている一方で、墓園内各所は未舗装のままであり、訪れる人々に不便を強いている。市当局の當山賢建設部長は、現状の維持管理として年に2回の草刈りを実施しており、今後も清明祭や旧盆などの前に草刈り作業を行うと説明した。この件に関して、宮里議員は早急な整備計画の策定を要請し、市当局に対して具体的な対応を求めた。
次に、大南公民館付近の歩道整備問題についても宮里議員が言及した。歩道に設置されている電柱が通行しづらい状況を改善する必要があり、當山部長は電柱移設を含む整備を検討すると回答した。特に道路利用者の安全を確保する観点から、迅速な対応が求められる。
農業行政についても質疑があり、名護市の拠点産地認定作物であるシークヮーサー等の生産状況が確認された。生産量が減少していることに対して玉城勝農林水産部長は、その要因として担い手不足を挙げた。農業支援については新規就農者への支援を強化する必要があるとし、各種施策に取り組む意向を示した。
最後に地域環境の整備についても議論された。港川右岸護岸の側溝管理についても議員からの指摘があり、管理体制の強化が求められている。市は安全対策を進め、必要な整備を行うと約束した。加えて、千眼寺周辺公園整備計画では所有者不明の墓についても課題が残ることが強調され、地域住民との合意形成の重要性が指摘された。議会は名護市の将来に向けた施策への活発な議論を進め、地域環境の質の向上を図る必要があると考えられる。