令和元年12月4日、田原本町議会の第4回定例会が開会された。出席議員は13名で、議会の成立が確認される中、町長の森章浩氏は被災地へのお見舞いを述べた後、当期の会期を12月12日までの9日間と決定した。
町長挨拶では、先月の天皇陛下の即位を祝うとともに、本町の災害対策についても触れた。特に、大型台風19号に対する対応として、深刻な被災を防ぐために奈良県との連携を進めることが強調された。具体的には、雨水貯留施設整備工事に関する取り組みなどが議論された。
今回の定例会では、町長の専決事項の報告が行われ、続いて「天皇陛下御即位を祝す賀詞決議」が提案された。植田昌孝氏が提案理由を述べ、「天皇陛下の即位を町民皆で祝う意義」を主張した。採決の結果、全員賛成で決議が成立した。
その後、公平委員会の委員と固定資産評価審査委員会の委員の選任が行われ、それぞれに町長からの提案があり、異議なく可決された。特に公平委員会には上田善康氏と松本善夫氏が再任されたことが注目された。
議案の中でも特に、大きな議論を呼んだのは「地方議会議員の厚生年金制度への加入を求める意見書」であった。植田昌孝氏が提案し、議員の活動の幅を広げるために若者が立候補しやすくする必要性について述べた。一方、吉田容工氏は反対意見を表明し、議会議員の特権的地位を問題視した。この意見書も賛成多数で可決された。
さらに「あおり運転」に関する意見書も提案され、古立憲昭氏が社会問題に対する法改正の必要性を強調した。こちらも議会全員の賛成で可決され、町の今後の交通安全対策に影響を与えることが期待される。
その他にも、令和元年度の一般会計補正予算や様々な条例改正が一括上程され、厳しい財政状況の中で町運営に必要な予算確保が議論された。特に、人的配置や災害対策に関わる予算増が目立つ結果となった。最終的にはまちづくりに関連する特別委員会が設置され、今後の議論や調査がすすめられることになった。