田原本町議会の令和6年第1回定例会が、3月1日に開催された。
出席議員は12名で、町長の高江啓史氏から招集の挨拶が行われた。その中で、町長は町政を担う者としての強い決意を改めて表明した。同氏は、自身の公約や政策については一般質問の場でしっかりと答弁していく意向を示した。
会期は19日間と決定され、各議案が審議されることとなった。議事の中で、現金出納検査の結果について代表監査委員の米田隆史氏が報告した。彼は、出納状況が関係法令を遵守し、適切に処理されているとの結果を伝えた。
また、学校のプール設置についての請願があり、岡本充弘議員がその趣旨を説明。これには、子どもの教育環境の重要性が強調され、統合校でのプール設置を求める声が上がった。
副町長の選任については、町長が工藤華代氏の適任を求めることを提案。これに対して議会が同意することに決定した。工藤氏は挨拶の中で、責任を果たすための努力を誓った。
さらに、「若者のオーバードーズ防止対策の強化を求める意見書」が議題となった。この趣旨説明を行った古立憲昭議員は、最近の市販薬の濫用に関する深刻な状況を指摘。若者が社会的孤立や生きづらさからオーバードーズに陥っていることを踏まえた具体的対策を求めた。この意見書は採決にかけられ、全会一致で可決された。
予算案については、一般会計予算をはじめとした各議案が上程された。町長は、市民との約束を果たすために誠実な態度で取り組むことを約束し、議会に慎重な審議を求めた。今回提出された予算案は135億3000万円であり、前年度対比で1.6%の減となった。これにより、将来の施策実現に向けた基本が固められることが期待される。
このように、定例会では多岐にわたる議題が扱われ、特に若者の問題に対する意識が高められる結果となった。今後の施策において、これらの課題解決がどのように進展していくのか注目される。