田原本町において、令和３年第１回定例会が行われ、町長の森章浩氏が新型コロナウイルス感染症対策の重要性を強調した。加えて、町の将来像に向けた施策や、財政運営計画についても触れ、福祉や教育といった分野での取り組みが求められていることを明言した。
会議では、町長が東日本大震災の発生10年目にあたることにも触れ、地域の防災力を高める重要性を訴え、新たに策定された地域防災計画の内容も報告した。さらに、町のデジタル化元年という位置づけをし、ICTの活用による行政サービス向上を目指す姿勢を示した。
議案では、令和３年度一般会計予算案を含む合計18議案が一括上程された。その中でも、特に注目されたのは、子どもや高齢者に配慮した福祉関連の施策や、地域防災に向けた取組である。これに対し、議員からは新型コロナウイルス感染症に伴う影響や、地域経済の低迷を背景にした施策の質に対する懸念が寄せられた。
また、町長は、予算審査特別委員会の設置を提案し、早期の議論が必要であるとして順次審査を進める姿勢を示した。議会内では町民の意見を反映した政策形成の重要性が繰り返し議論された。
町議会としては、感染症対策を優先しつつも、住民福祉の向上や教育の質向上に向けた施策の提供が求められる。議員たちは、今後の施策の詳細について、結果的に直接町民に影響を与えるものであり、逐一のチェックと意見の集約を行うことを確認した。